昨日の練習後、みなさんとコーヒーを飲みながら「マラソンレース中、時計をどう使用しているか」という話題になりました。
ある人は、ポイントを決めず、どんなペースで走っているか気になるので、頻繁に時計を見るとのこと。
また、ある人は、1キロごとのアラームで、ペースを確認するとのこと。
他にも違った使用方法がありましたが、全体に言えるのは、42キロを走る中で、かなり頻繁に時計を見る人が多いと言うことです。
過去のブログ「ランニングウォッチの必要性」にも書きましたが、時計見過ぎは一瞬ですが、フォームも乱れ、集中力も落ちると思っています。
生理学的には、それだけ余分に脳が働くわけですから、糖の消費は高まり、筋肉の出力は落ちるはずです。
ただし、限界を引き出すような走りでなければ、頻繁にペースを確認することは、決して悪いことではありません。
要は、使い方です。
ここで、私が現役時代マラソンレースに出場したときの、時計の使い方についてお話します。(時計はスタートとストップ機能のみ)
- スタートして、1キロ通過時にはどれくらいのペースで走っているかを確認します。速すぎると思えば、次の1キロで落とし、遅いと思えば、ペースアップします。
- 次は、5キロのラップを確認します。2キロ~5キロまで、時計は見ません。5キロの通過タイムもあらかじめ決めているわけでもなく、自分の判断で体が動くように走っています。もちろん、体感で「このペースならいける」というペース設定です。
- 次は、10キロのラップを確認します。5キロ~10キロまで、時計は見ません。ここでは、5キロ~10キロまでどれくらいかかったかを計算します。私の場合、最初の5キロより10秒くらい落ちる感じでした。
- 次は、15キロのラップを確認します。10キロ~15キロまで時計は見ません。10キロ~15キロまでどれくらいかかったか計算します。
- 次は、20キロのラップを確認します。15キロ~20キロまで時計は見ません。入りの10キロと比べ、私の場合、この10キロ~20キロの10キロ間は30秒くらいペースが落ちましたが、今考えるとこのペースが私のLTペースだということです。その後は、このペースを落とさないように頑張るのみでした。
- その後、25キロ、30キロ、35キロ、40キロ、ラスト1キロ地点で時計を確認しました。それぞれ5キロどれだけかかったかを計算します。
以上ですが、それぞれのポイント地点には大きな時計がありましたので、自分の腕時計を見るのは、実際2~3回くらいだったかも知れません。
おかげで、すべてのレースで、集中して限界まで追い込めたように思います。
これはあくまでも私の若い時で、力は未知数、当然1キロのペースやゴールタイムも決めておらず、まだまだ伸びる時の走り方です。
おそらく、当時、今のようなGPS機能がついた時計があったら、こんな走りはできなかったでしょう。
また、50才を超えた自分が、「今このような走り方をするか」と言われれば、できないこともありませんが、きついと思うので、最初から一定のペースを刻んでいきます。そのために時計は数回見ますが、できるだけ必要最小限に抑えることを考えます。
少し前、ある雑誌に、現在のマラソントップ選手が「時計はあまり見ないようにしている」と書かれていました。
参考にしてください。