ランニング理論

マラソンのフォーム

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マラソンのフォームについては、「背筋を伸ばして」、「膝を前に出すように」、「肘は引く時を意識する」、「着地は骨盤の真下に着くように」など様々なことが言われており、市民ランナーのみなさんも、かなりの知識を身につけてきたと思われます。

 

ところが、最近読んだマラソン雑誌には、「力がつけば、自然にその人に合う一番効率的なフォームが身につく」と、某大学教授の記事が掲載されていました。

この理論は、私の現役時代よく言われていたことであり、空前のマラソンブームが始まる今から20年くらいまでは、主流であったように思います。なので、記事を読んで懐かしさを感じたくらいです。

 

では、正解はどちらでしょうか?

 

私の答えは、「どちらも正解」です。その理由は、以下のとおりです。

私が、フォームを意識して走ると楽だと感じたのは、50才を過ぎてからの事です(30代~40代はランニング休止状態)。

言いかえれば、50代という筋力が落ちている状態では、フォームを意識することで、楽に走れるポイントを感じやすいということです。

特にインターバルやっているとき、かなりのスピードで走っているときにその感覚は顕著です。私は、このときに毎回フォームを学習しています。

 

一方、20才代の頃は、一流選手のフォームをマネしようとはしていましたが、フォームを意識して楽になった、速くなったという感覚はありません。

ただ、力がついてきたときに「自分のフォームが固まってきた」、「すごく効率よく楽に体が前に進むようになった」という感覚を味わいました。

20代は、筋力もあり伸び盛りです。フォームを小細工するくらいでは、そこまで楽に走れるポイントは感じないということでしょう。

力がついてきたときに、腕の振り、上体の使い方、足の運びなど、体の動き、すべてが、効率よく前に進む推進力に変わるフォームが身についたという感覚です。

 

ここまでの話をまとめると、

  1. 個人差はあるが、筋力がつく35歳くらいまでは、基本的なことは知っていても、そこまで綺麗なフォームを意識することはない
  2. 個人差はあるが、筋力が落ちる35歳以降は、自分が楽に走れるフォームを意識する。とくに、年齢が上がれば上がるほど、楽に走れるポイントを意識した方が良い
  3. 本当の効率の良いフォームは、ある程度のスピードの時に感じられる

<結論>

フォームの基本は、あくまでも基本。個人の効率的なフォームは、それぞれに違います。

基本はジョックで習得し、本当の効率的なフォーム(それぞれに違う)は、レぺティション、インターバル、ペース走などある程度のスピ―ドの時に身についてきます。

したがって、市民ランナーのみなさんも、時々、息が上がるくらいのペースで走ることをおすすめします。」

参考にしてください。

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