膝のタナ(滑膜ヒダ)とは、膝関節を覆う関節包の内側にあるヒダ状に飛び出し部分を言い、その形が棚(タナ)状に見えるので、タナと呼ばれています。
タナ(滑膜ヒダ)は誰にでもあるわけでなく、2~3人に1人の確率で存在し、
上下内外側、四ヶ所に存在する場合があります。 進化の過程の遺残と言われています。
タナ障害とは、そのタナ(滑膜ヒダ)が 、大腿骨と膝蓋骨の間に挟まれたり、こすれたりして炎症がおきた障害のことを言い、ランニング、バスケットボール、バレーボールなど、長時間の運動や方向転換を余儀なくされるスポーツ選手に多く発生します。
そして、膝の内側に起きるケースがほとんどです。
症状は、痛み・腫れに加えて、膝のひっかかり感や、曲げ伸ばし時にクリック音がするという特徴があります。
治療は、練習を控えて大腿四頭筋のストレッチや温熱療法が主になりますが、今までの経験から痛みが消えてスポーツに早期復帰すると、再発するケースが多く見られます。
障害の程度がひどい場合は、手術の対象です。
半月板損傷、鵞足炎と間違えられやすいので、なかなか治らない場合は、一度スポーツ整形外科にて診察してもらうことをおすすめします。