脊椎(腰椎)は、「椎体(ついたい)」という骨と、椎間板の間にある「終板(しゅうばん)」と呼ばれる成長軟骨が伸びることにより成長します。
成長期には、身体が一気に伸びるように骨が先に伸び、筋肉は骨に遅れて成長するため、筋肉は突っ張って硬くなります。
また、スポーツ活動が盛んになる時期と重なるため、柔らかい「終板」に負荷がかかります。成長期の腰痛は、最初に「終板」が壊れるケースが非常に多いのです。「終板」が壊れることによる問題を「終板障害」と呼んでいます。次に壊れやすいのは「椎間板」です。
「終板」が壊れると、椎体は変形し、「椎間板」も膨れたりして、前屈や後屈すると「椎間板」の機能的な変化が起きます。このような変化に、筋肉がついていない子供が適応できず痛みを訴えます。
その他、後屈(後ろに反る)の繰り返しにより、椎間関節の突起間部に亀裂が入るものを「腰椎分離症」といい、骨が出来あがる前におきる「疲労骨折」と言われています。悪化させると「腰椎すべり症」に進行します。
さらに、終板障害の進行した状態のもので「腰椎椎体辺縁分離」「骨棘(こつきょく)」があります。
「腰椎椎体辺縁分離」は、椎体の辺縁部が欠けたもの。「骨棘」は椎体の端にできるトゲです。これらは、終板障害の影響により腰椎が正常範囲を超えて動くことが原因と考えられています。
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成長期以降の腰痛と椎間板ヘルニア