運動生理学

関節がボキボキ鳴るメカニズム

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ほとんどの人は、自分で体操をしていて、首や膝が“ボキッ”と鳴った経験があるのではないでしょうか?

この、“ボキッ”と鳴るメカニズムについて解説します。

俗説では、

  1. 関節腔内にある空気が弾ける音
  2. 関節が引き伸ばされることで、滑液(滑膜で作られ、関節腔を満たす。関節の滑りをよくするための粘性のある液体)の圧力が低下し、気泡のような空洞部分が形成されるときに鳴る音

と言われていました。

最近明らかにされたメカニズムによると、

「関節が引き伸ばされると滑液の圧力が下がり、ガスの気泡が生じる。そして、下がった圧力を戻そうとする瞬間に滑液が一気に隙間に流れ込み、“ボキッ”という音とともに気泡が消える。」

これが正解です。まんざら俗説も間違いではなかったようです。

私が今まで聞いたところによると、「気持ちいいから」と言って、あまり関節をボキボキ鳴らさない方が良いとのことでした。しかし実際は悪くなるほどのエネルギーもないとの事で、生体への影響の解明はこれからのようです。

ただ、力任せに過度に関節を曲げたり伸ばしたりするのは事故のもとです。気をつけましょう。

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