ランニング理論

気合いでマラソンは速くなる?

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はじめに、筋肉が活動するメカニズムについて簡単に説明いたします。大脳から「これから走ります」という指令が、腕や足などランニングに関わる全ての筋肉に「中枢神経(脳)→脊髄→運動神経」という順に伝わります。そして最終的に筋肉に指令が伝わり、筋肉が収縮します。

では、「速く走っている時」と「ゆっくり走っている時」の違いはどこにあるのか?
じつは、動員されている筋繊維の数の違いです。

例えば、ふくらはぎの筋肉に1000本の筋繊維があったとすると、500本動員(収縮)するのか、300本動員(収縮)するのか、といった違いなのです。
つまり1本1本の力は同じでも、筋繊維の動員される数によって速い遅いが決まります。そしてどれだけ動員される(する)かは、自分の意志(脳からの指令)の強さによって変わってくるのです。
たとえば、筋繊維の強さと持久力が同じ二人がいたら、気合いの入っている方が筋繊維の動員数が多いため、その結果速く走ることができるというわけなのです。

「気合い(=意志の強さ)」も、練習が必要です。本番だけでなく普段の練習から集中して練習に取り組むことで、意志をコントロールする力を強化できます。そうすることで、たくさんの筋繊維を鍛え上げ、いつでもたくさん筋繊維を動員できるようにして欲しいと思います。

 

根性論は最近あまり歓迎されませんが、このメカニズム(生体学)によると、気合いと根性もスポーツにはとても重要だと思います。

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