上り坂・下り坂の攻略法

アップダウンと言うと、みなさん箱根駅伝を連想される方が多いと思いますが、現実に市民ランナーがあれほど極端なコースを走ることはありません。しかし、例えばいびがわマラソン・奈良マラソンなどはアップダウンが激しいコースで有名です。そこで、アップダウンを攻略するには「どんな練習をしたらいいのか」さらに「走り方のポイント」についてお話ししたいと思います。

上りの距離が長いコースの場合、1K~3Kくらいの上りのコースを取り入れるといいですね。勾配はコースと同等かそれより少しきついくらいが、ちょうどいいです。負荷が強いので2週間に1回くらいで十分です。

2Kの上りを80%くらいの力で駆け上がり、下りはゆっくりと降りてくる練習、3往復した場合トータル距離12Kになります。このような練習がお勧めです。1Kの上りの場合6往復するとトータル距離が同じになります。初心者の場合は本数を減らして調整してください。ただ、1Kの上りがない場合は、200M~400Mの上りを90%くらいの力で駆け上がる練習でもOKです。

上りの距離が短いコースの場合は、100Mくらいの上りを90%くらいの力で駆け上がる。これを10~15回繰り返す練習がお勧めです。

ここで上り、下りの走り方のポイントです。

〈上り坂での走り方のポイント〉

・前傾姿勢で、視線は平坦を走るときよりやや手前、斜め前方に置く

・腕振りは大きく、呼吸も深く、モモを高く上げる

・上半身はリラックスする

〈下り坂での走り方のポイント〉

・ストライドを広くしない。コトコト走るイメージで、できるだけブレーキをかけない

・姿勢はあまり反り返らない

・腕はすぐに戻す

上りの練習で心肺強化がはかられます。さらに上りは大腿四頭筋(太もも前)、腓腹筋・ヒラメ筋(ふくらはぎ)、下りの練習で殿筋(お尻),大腿二頭筋(太もも裏)前脛骨筋(すね)の筋肉が鍛えられます。また、鍛えられる筋肉を意識して走ると効率の良いフォームも手に入れることが出来ます。下りの練習の注意点ですが、レースペースの半分くらいでも十分筋力効果が期待できるので、くれぐれもペースを控えめにしてください。あまりペースを上げすぎると、ケガのリスクが高まり、特に膝、足底の故障につながります。

以上を参考にして、トレーニングに励んでください。