雑記

別府大分毎日マラソンを見て、日本マラソン界は本当に明るいのか?

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先日行われた、 第69回 別府大分毎日マラソンにおいて、青山学院大学の吉田祐也選手が、初マラソンながら2時間08分30秒の好タイムで3位入賞。その他、日本人ランナー5人が2時間10分を切り(サブ10)を達成し、テレビ解説では、「日本のレベルが上がった」、「今までのマラソンの常識が変わった」と話題になりました。

しかし、私はそこまでレベルが上がったと思っていません。

なぜなら、

確かに、MGCや箱根駅伝が全体のレベルを底上げし、層を厚くしたのは事実ですが、別大マラソンに限らず、最近、記録を出した多くのランナーが「自分でも信じられない」という言葉を発しているからです。

同日に行われた丸亀ハーフマラソン、日本記録を更新した小椋選手(ヤクルト)も「自分でも信じられない」と言っています。

今までのマラソンを見てみると、数人が大幅に記録を更新する時はありますが、これだけ多くのランナーが大幅に記録を更新することは、まずありません。

本番での記録は、ある程度練習の段階で「予想がつく」からです。

これは明らかに、厚底シューズ(ナイキヴェイパーフライ)の効果にほかなりません。

別大マラソンの吉田選手はじめ、サブ10の5人、丸亀ハーフマラソンの小倉選手、全員が厚底シューズ(ナイキ ヴェイパーフライ)を履いていました。さらに言うと、箱根駅伝の区間新記録達成者のほとんどが、厚底シューズです。

厚底シューズについては、つい最近、世界陸連が公式に取り扱いを公表し、現状のシューズは使用が認められました。

私が問題提起したいのは、厚底シューズそのものではなく、世界のトップ選手が多く集まる大会で、厚底シューズ(ナイキヴェイパーフライ)を履いたら、何人ものランナーが、2時間1分~2分台で走るのではないかと思われ、はたして日本人ランナーが勝負できるのか、という事です。

正直、今の段階では厳しいのではないかと思います。

「日本のレベルが上がった」、「日本のマラソン界は明るい」と言えるのは、世界のトップランナーとのタイム差が縮まってこそ、現実味があるというものです。

一方、マラソンブームにも乗り、大会が増え、市民ランナーのレベルは確実に高くなっており、そういった意味では「日本のマラソン界は非常に明るい」と思っています。

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