今月23日放送のNHK番組 プロフェッショナル 仕事の流儀『家電の命、最後まで~電器店主・今井和美~』を観て、「すごい、楽しい、面白い!」と思ったのでご紹介します。
主人公は「今井さん」
場所は、三重県津市の山の中にある、とある電器店。
主人公の「今井さん」は、現在60代の男性。小学生、中学生くらいから家電製品に興味があり、ラジオを手作りしていたそうです。そのラジオ、オリジナルで、幅広い周波数を受信できるようになど、いろいろ細工を施していたとのこと。また、中学生の時から近所の家電の修理を頼まれ、直していたという強者です。
その今井さんは、工業高校を中退し、電器店に勤めます。
その電器店で「修理はするな、製品を売れ」と言われ「なぜ?」と疑問を持ちながら仕事をしていました。
数年後、自ら電器店を開業。
メーカーとのお付き合いが始まり、他店との売上競争が始まるわけですが、常に最下位だったようです。
それでも「これからは、自分の気持ちに正直になろう」と新品は売らなかったとのこと。製品は売れませんでしたが、修理の依頼で店は繁盛していきます。
修理の技術がすごい!
修理対象は、家電製品すべて。メーカーが直せないものまで修理してしまい、修繕率95%以上。スキルはすべて独学というのにも驚きです。
カセットテープレコーダーの修理では、モーターを分解して錆をとり、基盤の修理もして、ようやく復活。
30年前のパソコン修理では、コンデンサーの故障のため、そんなこともあろうかととっておいた中古部品に交換、復活。
気持ちに感動!
「家電は家族みたいなもの、直して喜ばれる顔が嬉しい」
「新品に替えなくても、あまりお金をかけなくてもいい」
そんな今井さん、ここまでになった理由を聞かれると、
「人間、自分のなりたい将来に向かって、イメージして何十年も努力を積み重ねると、そうなるもんですね」
との回答。その言い方が、すごく謙虚ですばらしいと思いました。
現在、全国から修理依頼が殺倒し、半年待ちの状態のようです。
- 物を大切にする心に感動できたこと
- その人にしかない、技術を持つこと
- 今井さんの、常に笑顔
心に残る番組でした。