先日、日清食品陸上部の大幅縮小の記事が新聞に載りました。
内容は、「駅伝はとりやめ、MGC出場の2人のみ陸上部員としてマラソンにチャレンジしてもらう」というもの。
近年のニュイヤー駅伝の成績不振と、ニュイヤー駅伝そのものの人気の低迷、ならびに費用対効果が低いことが、陸上部縮小の理由のようです。
ある記事では、会社の業績不振が理由でないだけに、他の実業団への波及を心配する声も上がっていました。
「日清食品グループ陸上競技部の今後の活動について」
日清食品グループ陸上競技部ニュースリリースより
そもそも、実業団の長距離選手の待遇は、仕事を午前中か15時くらいに終わり、その後を練習時間に充て、夏場の暑い時期は1~2ヶ月は合宿をやるケースがほとんど。そのため、責任の重い仕事は与えられないとのことです。
つまり、会社側からすれば、費用をかけて走らせてもPR効果が低く、仕事の戦力にならなければ、選手を養っていけないということです。当たり前の話です。
しかし、そこで私は思います。
「午前中か15時に仕事が終わらないと、練習はできないのか?」
「合宿をやらないと強くなれないのか?」
「仕事の戦力にはなれないのか?」
私は、違うと思います。
残業、残業の日々では、厳しいですが、せめて定時に終わることさえできれば、責任のある仕事も一流の練習も可能だと思います。
むしろ、マラソンに必要なメンタルは、この方が育つとさえ思います。
要は、本人のやる気次第です。
実際に、それほど多くありませんが、これまでに日本のトップと競り合った市民ランナーはいます。
この環境の中から這い上がり、日本のトップに近づいて、会社側と待遇改善の交渉をする。この順で良いと思います。
日本のマラソン、長距離選手の環境がプロとして整っていない以上、このような発想の転換をしてみてはいかがでしょうか!?