O脚・X脚には、治るもの、治らないものがあります。
人間は、2歳までは内反膝(O脚)で、その後3~4歳では外反膝(X脚)。その後内反膝傾向になり、15歳ころまでに、成人の正常とされる外反度(3~4度)を形成します。
ところが、身長が伸びるピーク、つまり骨の成長が最も著しい時期(男子が小学6年~中学1年、女子が小学4年~小学6年)に、日常生活での動作や同一種目でのスポーツ活動を続けることにより、正常範囲を超えた、O脚やX脚が形成されていくようです。
病的な靭帯や骨の形成異常などが原因のO脚、X脚は専門医に任せるとして、それ以外のO脚、X脚は改善の余地があります。
その治療方法ですが、骨盤の後傾が強い人はO脚、前傾の強い人はX脚なので、それを改善することになります。具体的には骨盤の傾きの原因となっている筋肉をほぐしたり、鍛えたりという事で、骨盤の位置を正常に戻します。
ただ、頸椎、胸椎、腰椎などに原因があることもあり、その根本治療は、かなり複雑です。しかも、ある程度高齢になると筋肉や関節も固く治療はさらに難しくなります。
この骨盤の位置を正常にするという治療は、せっかく改善されたとしても、数日するとまた元に戻ってしまうという特徴があります。
大事なのは、普段の生活で注意するべきことを理解し実行すること。結局は自助努力が一番の治療法だとも言えます。
<参考>
1 X脚で起きやすいランニング障害
- 鵞足炎(がそくえん)
- 膝蓋靭帯炎(内側)
- 外側半月板損傷
- シンスプリント
- アキレス腱炎(内側)
2 O脚で起きやすいランニング障害
- 腸脛靭帯炎
- 膝蓋靭帯炎(外側)
- 内側半月板損傷
- アキレス腱炎(外側)
- 腓骨筋腱炎