急に激しい運動や普段やり慣れていない運動をしたとき、朝目覚めたら、歩くのもつらい「筋肉痛」。
誰しもが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
今回、筋肉痛が起きるメカニズムと対処法について説明いたします。
以前考えられていたメカニズムでは、疲労物質である乳酸が筋肉を硬くすることで、神経を刺激し炎症や痛みを起こすと考えられていましたが、血中乳酸値が運動後すぐ低下することから、間違いであることがわかってきました。
現在は、筋肉の微細な損傷により炎症が起き、損傷した筋肉が回復する過程で痛みの物質が作られ、それが筋膜(神経と繋がっている)を刺激して筋肉痛になると言われています。
また、慣れている運動の場合、多少負荷を上げても筋肉痛が出ないのは、筋繊維を傷つけなくても動かせるということ。慣れていない運動は筋繊維が傷つくという訳です。
さらに、初めは筋肉痛がひどかった運動でも、2回、3回と運動を重ねるたびに筋肉痛が出なくなるのは、それだけ筋肉が成長(筋力アップ)した証です。
それでは、筋肉痛を予防したり、なってしまった場合の対処法をお教えします。
<予防>
- ウォーミングアップをしっかりやる
- 運動後、クーリングダウンと入念なストレッチをする
- 特に疲労したと思う筋肉(熱さを感じる部位)をアイシングする(水風呂も効果あり)
<対処法>
- 1~2日はアイシングし、痛みが軽くなってきたら温める
- 軽いジョギングとストレッチをする
- マッサージは擦る感じで弱め(ぐいぐい押したり、揉んだりはダメ)
- バランスのとれた食事を摂る(蛋白質とビタミンB1を多めに摂る)
ちなみに、歳をとると筋肉痛が遅れてくるのは、血液循環の低下が原因と言われています。
歳を取って上がるのは、せいぜい「血圧」ぐらいですね。(笑)