半月板とは、膝関節の中にある軟骨組織で、体重の負荷の分散と関節の位置の安定を保つ役割を担っています。この半月板がランニングによる繰り返しのストレスにより、一部が傷ついたり断裂した場合、半月板損傷といいます。
40歳以上で距離を多く走る人や、O脚やX脚のアライメント異常のある人に起きやすく、一度傷つくと半月板は血流が乏しく、治りにくいという特徴があります。以下に、損傷時の特徴や治療法などについて説明します。
<損傷時の特徴>
- ランニング時、膝がガクンと力が抜ける感じがする
- 膝の曲げ伸ばしがスムーズにできず、正座ができない
- 痛みと腫れを伴う(軽度の場合、腫れは出ないこともある)
<治療法>
- 損傷箇所が割と血流のある箇所で程度が軽い場合、安静にしていれば自然に治ることもあるが、自然治癒(軟骨再生)に要する期間は8ヶ月~1年4ヶ月と言われており、非常に長期間を要する。
そのため、ランナーの場合、調子が良いと無理をしてしまい悪化させることが多々ある。 - 安静にしていても治らない場合は、傷ついたり断裂した箇所の半月切除術や縫合を行う。
(復帰の目安:半月切除術2~3ヶ月、縫合4~6ヶ月)
半月板損傷が疑われる場合は、とにかく症例をたくさん手掛けているスポーツドクターに診察してもらうことが大事です。