雑記

日本選手権長距離を観て

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昨日、東京オリンピック選考がかかった日本選手権長距離種目が大阪ヤンマースタジアムで行われました。一部の方から解説の要望がありましたので、感想を述べさせていただきます。

<結果>

男子 1万メートル 相沢(旭化成)27分18秒75日本新

女子 1万メートル 新谷(積水化学)30分20秒44日本新

女子 5千メートル 田中(豊田自動織機TC)15分05秒65

以上3名が優勝して、オリンピック内定を勝ち取りました。

その他、

男子 1万メートル 二位 伊藤(ホンダ)27分25秒73、三位 田村(住友電工)27分28秒92

女子 1万メートル 二位 一山(ワコール)31分11秒69

女子 5千メートル 二位 広中(日本郵政グループ)15分07秒11

男子5千メートル 優勝 坂東(富士通)13分18秒49、二位 松枝(富士通)13分24秒78、三位 吉居(中大) 13分25秒87

以上、好記録ラッシュでした。

男子を見ると誰かが特別に強いという事ではなく、速い人の層が厚くなった印象で、今回誰が優勝してもおかしくない状況でした。

一方女子は、新谷選手、田中選手、広中選手がその他のランナーより頭ひとつ飛び出しており、新谷選手の独走は初めから予想できました。

注目は田中選手と広中選手「どちらが勝つか」でした。結果は残り250メートルまで一度も前に出なかったスプリント力のある田中選手が優勝しましたが、もし、広中選手が田中選手の後ろにつくレースであっても結果は一緒だったと思います。その場合は田中選手がラストに力を残すように先頭を引っぱるだけの話だからです。

広中選手が優勝するには、今回のようにビルドアップで引き離すか、最初からハイペースで行くしかないのですが、この距離だと力が拮抗しているので、スプリント力のある方が有利という事です。

ただ、広中選手の話ぶりや、走りをみるとこれからすごく伸びるように思います。理由は、積極果敢に攻める走りができる。フォームが柔軟。素直さがある。長い距離でも対応できる精神的なタフさがある。上手くいけばマラソンで世界に通用できるランナーになるかもしれません。

話は変わり、なぜ「ここまで長距離のレベルが上がったのか」自分なりに分析してみました。

1 東京オリンピック効果

2 箱根駅伝効果

3 練習が科学的になった

4 シューズ革命(カーボン入り)

この4つではないかと思います。

特にシューズについては、テレビ解説では絶対に触れられませんが、以前読んだマラソン本の中にナイキのカーボン入りシューズを履くと、5千メートルなら15秒、1万メートルなら30秒タイムがよくなると書かれていました。

これを考慮すると、そこまで驚くような記録でないことに気づきます。

オリンピックでは、世界のトップランナーが同じカーボン入りシューズを履いてくるのはほぼ間違いありません。

その中で果たして「トラック競技で世界と肩を並べて勝負できるのか」。私は、まだかなり厳しいのではないかと思っています。

 

 

 

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