ランニング理論

ハイアルチ(高地状態)と低酸素ルームの効果

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最近、一部のランナーがハイアルチ、低酸素ルームでの練習を取り入れているようなので、その効果と使い方について考えてみました。

ハイアルチとは、高地状態(hig haltitud=ハイアルチュードの造語)。

低酸素ルームは、人工的に高地と同じ条件(低酸素)を作り出した施設。わざわざ高地に行かなくても、そこで練習することで、高地トレーニングと同様の効果が得られるというもの。

トレーニングの効果

効果そのものは、高地合宿も低酸素ルームもほぼ同じです。

  1. 赤血球数、ヘモグロビン数が増加することで、酸素運搬能力が高まり、持久力がアップする
  2. ミトコンドリアが活性化し、脂肪燃焼効率が良くなる

 

高地合宿と低酸素ルームの大きな違いは、滞在期間(時間)と練習強度です。

 

<高地合宿>

高地合宿は、高地に順応し、効果を得るまでに最低3週間はかかると言われており、最低でも1ヶ月の滞在期間がある。

練習も、平地とほぼ同じメニューがこなせます。

 

<低酸素ルーム>

低酸素ルームは1回30分でのトレーニングを、週2回継続することで、効果があるとのこと(30分の歩行で、ロード2時間の運動効果がある)。

練習は、ほとんどが、自走式トレッドミルの上を歩行かジョギング(インターバルをやる人は除外)。

 

これらの事を考えると、低酸素ルームの上手な使い方がわかります。

  1. 時間のない時、ケガをしている時に、心肺機能をできるだけ維持したい人
  2. インターバルなど、高負荷トレーニングが苦手な人

以上のランナーに向いていると思います。

 

つまり、低酸素ルームは、強化というよりも補助的にうまく活用するという考え方で利用し、筋肉への負荷、トレッドミル上であることを考慮すると、決してスピード強化には適していないと考えます。

トレッドミルがスピード練習に向かない理由は、こちらの記事を参考にしてください。
トレッドミルのマラソン練習。スピード練習に向かない、その理由。

さらに、効果を出すためには、必ず専門のスタッフに指導を受ける事と、自分で勉強することも必要だと思います。せっかく、利用しても効果の出ない人もいるようです。

たとえば、低酸素ルームでの練習では、必ず練習中や後にSPO²(血中酸素飽和度)*を測定しますが、ある程度下がらないと効果はないようです。

*SPO²(血中酸素飽和度)・・血液(動脈)中のヘモグロビンの何%が酸素を運んでいるかがわかる数値

 

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